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★ COUNT【Ⅵ】
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「サイファー、俺に何か言う事はないか?」
「あ?」
「俺に言う事だ」
「別に何もねぇよ」
「サイファー」
「……」
「サイファー、こっちを見ろ」
「はぁ」
「サイファー、俺に、言う事は、ないか?」
「指揮官様に、言う事は、何もありません」
「なら、魔女リノアの騎士である俺に、言う事はないか?」
「――――そうくるか」
「一ヶ月、リノアのメールが届かなくてな」
「たかが一ヶ月かよ」
「最低でも三日に一度、基本的には朝晩に毎日届くことが多いメールがだぞ?」
「恐ろしい女だなオイ」
「で、個人的に最近のティンバー周辺を調べてもらってな」
「職権乱用すぎるだろお前」
「失礼だな。ちゃんとした依頼の内だ。エスタからの」
「……現代の魔女の様子を見る、形骸化した依頼か」
「そうだな。基本的に俺とリノアのメールで報告書ができる」
「お前らのラブラブメール見せられてる依頼先が憐れだな」
「提出先でオダイン博士が見てるらしくてな」
「ならいいか」
「で?」
「ん?」
「俺に言う事はないか?先輩魔女の騎士」
「……何を言えって?」
「リノアはよくあんたに相談するからな。あんたなら知ってるだろ?」
「聞いてどうする?指揮官様」
「助けに行く。俺はリノアの騎士だから」
「なら、今すぐ行けよ」
「え」
「仕事はこっちでやっておく。変装を忘れるんじゃねぇぞ。武器もライオンハートは置いていけ。あとはこのメモ見て行けよ。失敗したら終わるからな」
「サイファー、あんた」
「いけよ、騎士様」
「…………あんた本当に、そういう所がずるい」
「なんだよ?惚れたか?」
「ふふっ」
「ずっと前から、男としての憧れは、あんただよ」
「――――」
「ありがとう、サイファー。――――いってきます」
「とっとと、行けよ」
「本当に、どっちも最悪だ」

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